迷惑メール対策のお願い(重要)

受信トレイの安全を守る「迷惑メールフォルダ」の活用術

日々、巧妙化する迷惑メールは、誤って開いてしまうと情報漏洩金銭的被害など、深刻なリスクにつながります。しかし、その対策として「受信トレイから迷惑メールを見分けて削除する」という方法をとっている方もいるかもしれません。

たしかに、受信トレイを整理したい気持ちは理解できます。ですが、このやり方には大きな落とし穴があります。なぜなら、最近の迷惑メールは、まるで正規のメールのように巧妙に偽装されており、一見しただけでは見破るのが非常に難しいからです。

受信トレイでの対処はなぜ危険か

受信トレイで迷惑メールと格闘する方法の最大の危険性は、「判断ミス」の可能性が常につきまとう点です。

「これは怪しいな」と疑いつつも、忙しさの中でついクリックしてしまったり、「大事な連絡かも」と迷った結果、フィッシング詐欺のメールを開いてしまったりするケースが後を絶ちません。一度でも悪意のあるリンクをクリックしたり、添付ファイルを開いたりすれば、取り返しのつかない事態になりかねません。

迷惑メールフォルダ運用の圧倒的な安全性

そこで推奨したいのが、メールサービスの**「迷惑メールフォルダ」**を積極的に活用する運用です。

多くのメールサービスでは、AIが自動で迷惑メールを判別し、このフォルダに隔離してくれます。この隔離こそが、お客様の安全を守る「防波堤」となります。

迷惑メールフォルダの中のメールは、文字通り「迷惑メールである可能性が高い」とシステムが警告している状態です。このフォルダ内のメールは、基本的に開かないというルールを徹底することで、危険を未然にシャットアウトできます。

たとえシステムが誤って正規のメールを迷惑メールフォルダに入れてしまったとしても、それは「安全な環境」の中で「必要なメール」を「救出」する作業に過ぎません。

安全は「確認」から「救出」へ

考えてみてください。

  1. 「受信トレイ」の中から「偽装された爆弾」(迷惑メール)を「見破って除外」する作業
  2. 「隔離された安全な部屋」(迷惑メールフォルダ)の中から「誤って閉じ込められた大事な手紙」(通常メール)を「確認して救出」する作業

どちらが安全でしょうか? 圧倒的に後者です。

受信トレイの安全を保つためには、「迷惑メールを絶対に見間違えない」という極めて高い集中力完璧な判断が常に要求されます。これに対し、迷惑メールフォルダの運用は、「救出の確認作業」という低リスクな作業に置き換えることができます。

どうか、お客様の大切な情報を守るために、迷惑メール対策の意識を「受信トレイからの除外」から「迷惑メールフォルダを活用した隔離と救出」へとシフトさせてください。これが、最も簡単で、最も確実なセキュリティ対策となります。

迷惑メールの巧妙性

下の画像はお客様に届いた「JCBからの振替内容確定のご案内」です。迷惑メールフォルダ内に届いていたからこそ間違えませんでしたが、受信トレイに届いていたらリンクをクリックしたかもしれません。

見慣れたタイトル、見慣れた文章構成、これらを基に信用するのは非常に危険です。URLの相違やアイコンの有り無しなど、細部に渡って「ニセモノ」だと疑う姿勢が必要です。
※因みに「右」のメールが本物です。